斬、

作品情報
2018年/日本/カラー/80分/PG12
スタッフ
監督:塚本晋也『野火 Fires on the Plain('15)』
出演
池松壮亮/蒼井優/中村達也/前田隆成/塚本晋也
公式サイト
http://zan-movie.com/

斬れる者と斬れぬ者
遠い昔のような、遠くない未来

人を斬る理由とは何か。
誰かのため、大義のため、そして、自分自身が生き残るため。しかし、斬った後に残るのは、悲しみや憎しみ、復讐心や絶望だ。
塚本映画は鑑賞後に釈然としない心持ちにさせ、凄まじく問いかけを残す。今回は自身初の時代劇。「野火」から四年、戦争の地獄を描き、戦争ってこんなもの、ということを嫌というほど見せつけた塚本監督が、本作で鳴らす警鐘は如何に。


舞台は明治へ向かう動乱の江戸時代末期、江戸近郊の農村。時代の波に翻弄される浪人の男と周囲の人々を通し、生と死の問題に迫る。不穏な時代に、今日という日を精一杯生きるだけとするのか、それとも大義を掲げそれを果たすのか。仮にも武士だった主人公は、”斬る”ことへ疑問を疑問を抱きつつ日々を生きる。
いわゆる殺陣などで魅せる時代劇の爽快感はない。”悪人”をバッサバッサ斬っていく姿に、力のない者を助けている”ように見える”ヒーローに、生まれるものは懐疑心。

時代劇で送る現代劇

塚本監督は本作に、現代との近似性を語る。
実戦経験を持たぬまま力だけ持ち、強者から戦いの誘いを受ける主人公。普段は戦争反対を謳っているが、いざ手を出されると「仇を取れ」という娘。そして、「お前の力を見せてみろ」と戦いを引き起こした”強者”が言う…。
言い知れぬ焦燥感を抱かせ、塚本監督の皮肉な笑みが脳裏に浮かぶ。「どうだ、人を斬れるようになってみたいかい?」

(C)SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER


日付 上映開始時間
1/21(月)〜1/25(金) 18:10 / 22:00
1/26(土) 12:10
1/27(日) 22:10
1/28(月)〜2/1(金) 12:10