山猫 4K修復版

作品情報
1963年/イタリア=フランス合作/186分/カラー/シネマスコープ/モノラル/イタリア語版
スタッフ
監督:ルキーノ・ヴィスコンティ
出演
バート・ランカスター/アラン・ドロン/クラウディア・カルディナーレ 他
料金
一律料金:1,800円
公式サイト
https://www.facebook.com/IlGattopardo0317/
ルキーノ・ヴィスコンティ(1906~1976)
ミラノの名門貴族の家柄で生まれた唯一無二の映画監督。ココ・シャネルの紹介でジャン・ルノワール監督の助監督につき、映画製作の道にすすんでゆく。舞台やオペラでも名をはせ、マリア・カラスとのタッグも有名。代表作に『若者のすべて』(1960年)、『ベニスに死す』(1971年)など名作ばかり。本作『山猫』の日本初公開は1964年。今回上映される4K修復版は、マーティン・スコセッシが設立したフィルムファンデーションとGUCCIの資金提供により1万2千時間をかけて復元されたもの。日本での契約満了により最後の劇場公開。

時代は変革する――その真っただ中で人間は変化できるのか

自身も貴族の末裔であるヴィスコンティが描く、シチリア島名門貴族の繁栄と没落
階級交代が目前に迫るイタリア。シチリア島で永らく反映し続けてきたサリーナ家公爵を時代の体現者として捉え、その終末を描く一大叙情詩!
バート・ランカスター演じるサリーナ公爵は、時代の変革を感じつつも特に大きく態度を変えずにいるが、新時代に生きるべく人間、アラン・ドロン演じる甥タンクレディを大切に見守っていた。がちがちの貴族社会でしなやかに振舞いながら、でも決して新時代の波のすべてを受け止められるわけではない。時代の流れにさまよう姿が苦しい……が魅惑的に映し出されている。それはサリーナ公爵が非の打ちどころのないほど気高く、美しいがゆえ、彼の漂わせる哀愁は、わたしたち観客をいとも簡単に感動させるのだ。


THE LEOPARD (C) 1963 Twentieth Century Fox Film Corporation.

すべてが優雅で洗練されているという奇跡。映画史上最高の豪華絢爛美!
『山猫』の特徴は、ヴィスコンティしかつくり出せないと思われる貴族社会の細やかな演出と、その異様なまでの豪華絢爛な様である。色彩豊かな装飾品や絵画がどのシーンにも画面いっぱいに広がっていて見とれるばかり……絶対映画史上最高水準だ!
本作は、19世紀のシチリア島を再現するために舗装道路までひっぺがし石を埋めたというヴィスコンティの気合の入れようで、映画の約1/3を占める最後の舞踏会シーンに特に集約されている。金額に換算するのもあほらしくなるような圧倒的な華やかさ、上流階級のひとびとが踊り、談笑している様子に、本当にこの時代をカメラを通し眺めているような錯覚を覚える。その中で、ひとびとの視線を一挙に集めるサリーナ公爵と、タンクレディの婚約者アンジェリカによるダンスシーンは格別だ。老いてもなお魅力ある公爵と、進行形で放出される美しさを持つアンジェリカとの対比の美。共感などできないはずである階級層のドラマに、なぜこれほど目も心も奪われるのだろうか。
日本で『山猫』の劇場上映は最後となる本年。3時間を超える大作であり、時代を撮った名作である、その由縁を解き明かせるのはいましかない!(ホシ)


日付 上映開始時間
6/8(土)〜6/13(木) 12:10
6/14(金) 12:20
6/15(土)・6/16(日) 20:50
6/17(月)〜6/21(金) 20:10