米軍が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯

作品情報
2019年/日本/128分
スタッフ
監督:佐古忠彦 撮影:福田安美 音声:町田英史 編集:後藤亮太 プロデューサー:藤井和史 刀根鉄太
出演
語り:山根基世 役所広司
公式サイト
http://kamejiro2.ayapro.ne.jp

知られざるカメジローの私生活がベールを脱ぐ。

カメジローさんって、本当(マジ)で不屈な人だなぁ。それがパート1の印象。「沖縄を取り戻す」戦いの、先頭に立ち続けたカメジローの姿に、彼を知っていた者は再会に涙し、初めて知った者は、出会いを喜んだ。常に民衆を愛し、民衆に愛された政治家・カメジローの筋の通った姿勢が、とても魅力的で、刺激的だった。
パート2となる『カメジロー不屈の生涯』で、我々はカメジローをより深く知ることになる。
恋人との日々を重ねるうちに、相手をどんどん知り、付き合う前よりも好きになっていく体験に似ている。次女の千尋さんが「恥ずかしい」と頬を赤らめるほどに、カメジローの人生がどんどんベールを脱いでいく。
それにしてもすごい人だ。人生のどこを切り取っても、キュートでチャーミングで、強くて優しい。そして、カメジローの人気や、不屈の戦いの背景には、彼の家族の存在があった。カメジローを常に支え続けた家族もまた、素晴らしい。特に、パート2で印象的なのは、奥様・フミさんのご苦労。フミさんじゃなければ務まらないであろう、特殊で濃密な夫婦関係に、胸が熱くなる。ちなみに、大意はないですが、念のため書いておきます。カメジローさんの血液型はB型、フミさんはA型だそうです。

© TBSテレビ

観る前に知っておきたい
不屈の魂の原点「水肥桶の底抜け事件」

1907年6月10日、貧しい農家の次男として生まれたカメジロー。三歳のとき、父親はハワイへ出稼ぎへ行ってしまった。女手一つで自分を育ててくれた母との日々を、カメジローは、生涯鮮明に覚えているという。
ハワイの父からの仕送りは、あったりなかったり。畑仕事、豚の世話、炊事洗濯…。身を粉にして働き、わずかな稼ぎで生活費と子供の教育費を捻出していた母。ギリギリの暮らし、おそらくギリギリのメンタルだったであろう日々に、小さな事件が起きた。
5歳のカメジローを背負い、水肥(糞尿を混ぜた肥料)を貯めた桶を頭に乗せ、田芋畑の溝を飛び越えようとした母。飛んだ反動で、桶の底板が抜け、二人は頭から水肥をあびた。糞尿まみれで泣き叫ぶカメジローを、母は、畑の溝に溜まったわずかな水で必死で洗う。母の顔も頭も糞尿まみれだ。
「たまり水は母と子の体や着物から出た糞尿で黄色く濁っていた。彼女の黒い貧農婦特有のひとみは、「まけるもんか」という魂で輝いていた。さすがに無に帰した水肥まじりの溝の黄色い水をいっときはにらみつけているようであった。「三つ子の魂百まで」という言葉がある。私はこの出来事を忘れない。」
(「不屈館ガイドブック」~亀次郎から「高校生への手紙」~より抜粋)



沖縄市民小劇場 あしびなー(沖縄市中央 2-28-1 旧コリンザ3F Tel.098-934-8487)での上映になります。

日付 上映開始時間
8/24(土)・25(日) 10:00 / 13:00 / 16:00 /19:00