
摩文仁 mabuni
- 公開予定日
- 2025年06月07日(土)
- 作品情報
- 2025/日本/97 分/カラー/ドキュメンタリー
- スタッフ
- 監督:新田義貴
- 出演
- ナレーター:知花くらら
多くの慰霊塔が建ち並ぶ摩文仁の丘。 “英霊の顕彰”か? “犠牲者の慰霊”か? 戦争で遺された者は死者の魂をどう受け止めその霊を慰めるのか。沖縄住民、日本軍戦友、自衛隊、アメリカ軍関係者、韓国人遺族。丘にはそれぞれの思いがすれ違う。
この丘では“英霊の顕彰”と“犠牲者への霊”が常にせめぎ合い、本土と沖縄の分断を象徴してきた。それでも、その傍では花売りのおばぁが死者の魂を慰めようと祈り続けるのだった。
地元で生まれ育った大屋初子(89 歳)は、沖縄戦で集団自決が起きた壕から命からがら生き残り、戦後はずっと「魂魄之塔」という慰霊碑の前で遺族に参拝用の花を売ってきた。本作では初子おばぁを主人公に、膨大な数が存在する沖縄戦の慰霊碑を訪ね、そこにこめられた人々の様々な思いを描く。戦争とは?平和とは? そして “摩文仁”とは? このひとつの丘からは沖縄のみならず、多くの紛争に揺れる世界の今も見えてくるはずだ。
監督は、沖縄や中東などで戦争をテーマに映像制作を行ない、現在もウクライナで取材を続ける新田義貴。沖縄の市場の再生を描いた劇場映画デビュー作『歌えマチグヮー』(2012 年)に続き、戦後 80 年となる今年、いまなお沖縄が抱える多くの矛盾や、そこで生きる人々の姿を見つめる。
ナレーションは沖縄出身でモデル・タレントとして活躍する知花くらら、そして主題歌はシンガーソングライターの寺尾紗穂が手 掛け、鎮魂の祈りをともに捧げる。
なぜ人々はこの丘で祈り続けるのか―― 戦後 80 年を迎える沖縄を 15 年にわたって見つめた―― 花売りのおばぁは死者の魂に祈り続ける。
上映スケジュール
6/7(土)公開上映時間調整中