アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ 監督〈自己検閲〉版

ルーマニアの鬼才ラドゥ・ジューデ監督が、世界的パンデミックとその後の社会の閉塞感を背景に、人間の「性」をアイロニーに満ちたまなざしで描き、2021年・第71回ベルリン国際映画祭で金熊賞に輝いた作品。コロナ禍のブカレストの街をさまよい歩く女性エミ。名門校の教師である彼女は夫とのプライベートセックスビデオをネット上で拡散されてしまい、夜に開かれる緊急保護者会を前に、事情説明のため校長宅へ向かっていた。彼女の不安といらだちは街の人々が抱える怒りや絶望と重なりあい、猥雑で怒りをはらんだ空気が徐々に膨れ上がっていく。日本では「イメージフォーラム・フェスティバル 2021」で特別上映された後、ジューデ監督自ら追加編集を施した「監督〈自己検閲〉版」を劇場公開。「監督〈自己検閲〉版」はぼかしやカットの追加のみならず、ジューデ監督によるアイロニカルでユーモアあふれるメッセージが本編の所々に映し出される。