金平茂紀と考える
戦後81年・沖縄わじわじー文化講座Ⅱ
DAY3:「演劇の日」
〜沖縄の戦後の演劇は何をどう描いてきたのだろうか
内藤裕子(演出家) / 下山久(ACO沖縄代表 / プロデューサー)

開催日
2026年09月09日(水)
開場・開演時間
開場18:30 開演19:00
会場
桜坂劇場 ホールB
出演

内藤裕子(演出家) / 下山久(ACO沖縄代表 / プロデューサー)

ナビゲーター:金平茂紀

料金
(全席自由)
一般 1日券 前売 2,000円 当日 2,500円(公演日指定)
一般 3回券5,500円
一般5回券 8,000円
U-20 前売500円
※入場時要1ドリンクオーダー
前売り券発売日
2026年08月08日
チケット販売店

桜坂劇場窓口 / リウボウ4Fプレイガイド
イープラス / ローソンチケット / チケットぴあ

お問い合わせ
桜坂劇場:098-860-9555


本土復帰50年企画として制作された「カタブイ」は、3年間かけて復帰50年の沖縄に向き合い、「カタブイ、1972/1995/ 2025」と3つの作品に実りました。
この夜は、「カタブイ」3部作の演出家・脚本家、プロデューサーらによる自由なトークセッション。
「カタブイ、1972」「カタブイ、1995」「カタブイ、2025」が持つそれぞれの意味。戦後の沖縄演劇は何を描こうとしてきたのか。そして、「カタブイ、2026」はどのような演劇として成立するのか。それらを考える一夜。

内藤裕子
1975年、埼玉県生まれ。演劇集団円所属。劇作家、演出家。
2001年演劇集団円会員昇格。2002年「green flowers」旗揚げ。2006年より劇作を開始。丹念な取材に基づいた作品の創作、丁寧な筆致で描かれた家族劇で評価を受ける。
2009年、土田英生作「初夜と蓮根」で演出デビュー。
演出作品に 「ワーニャ伯父さん」 (作/ チェーホフ)「円 こどもステージ 河童の三平」(原作/ 水木しげる 脚本/京極夏彦) 「エダニク」 (作/横山拓也)など。
2014年、演劇集団円「初萩ノ花」(作・演出)にて読売演劇大賞優秀作品賞受賞、2022年演劇集団円「ソハ、福ノ倚ルトコロ」(作・演出)にて第57回紀伊國屋演劇賞個人賞受賞。エーシーオー沖縄・名取事務所共同制作「カタブイ、1972」にて第10回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞、第26回鶴屋南北戯曲賞受賞。

下山 久
沖縄を題材にした作品や地域の伝統芸能を素材にした、オリジナル作品を多数企画・プロデュース。芸術監督・プロデユーサーとして1994年「国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ(りっかりっかフェスタ)」を立ち上げ、24回を迎えた。(2019年度国際交流基金地球市民賞受賞) 国内外の芸術家やフェスティバルとネットワークを築いている。海外のアーティストとの国際共同制作作品も多数創作。はじめて日本で開催された第20回アシテジ世界大会の芸術監督・総合プロデューサーも務める。日本と世界の演劇を繋ぎ、子どもたちへ良質な舞台芸術を届ける活動を長く続けている。芸術選奨文部科学大臣賞等受賞。
アシテジ・インターナショナル名誉会員。

 

「カタブイ、1972」撮影:坂内太

カタブイ、1972
「大戦の末期に戦場となり、尊い多くの人命を失った沖縄の地は、戦後長きにわたって米国の政権下に置かれてきたのでありますが、今日以降私たちは同朋相寄って喜びと悲しみをともにわかちあうことができるのであります。」
これは、沖縄復帰記念式典で当時の首相佐藤栄作が行った式辞だ。
タクシー運転手をしながらサトウキビ農家を営む波平誠二は、たまたま乗せた客をわが家へ招き、サトウキビの収穫を手伝ってもらうことにする。
娘夫婦、孫娘は戸惑いを隠せない。人との距離、日本への復帰、家族であっても思いはバラバラで、伝えることもままならない。
1972年、復帰を迎えようとする沖縄、波平家の物語。

「カタブイ、1995」撮影:坂内太

カタブイ、1995
1972年、27年間アメリカ合衆国の施政権下に置かれた沖縄は、日本復帰を果たした。
しかし平和憲法のもと、強制接収され基地となった先祖から受け継ぐ土地が帰ってくるという県民の願いは叶わなかった・・・。
それから23年後の1995年。基地は沖縄にあり続け、米兵による犯罪は後を絶たないが日米地位協定に守られ、ほとんどの場合、日本の法律で罰する事が出来ない。
元教師の石嶺和子は反戦地主であった父から受け継いだサトウキビ畑を続けていくか悩んでいる。石嶺家には那覇防衛施設局員や、土地連会員が期限切れをむかえる軍用地の契約を迫りにやってきていた。娘の恵と孫の智子と共に、最後になるかもしれない刈り取りを始めようとしていたある日、かつて恵の恋人だった杉浦が訪れる・・。

「カタブイ、2025」撮影:坂内太

カタブイ、2025
1972年。日本に復帰しようとしていた沖縄。
かつての恋人・石嶺恵を訪ねてやってきた杉浦孝史は、何もできないヤマトンチュとしての自分にふがいなさを感じ、本土の人間にとって沖縄の苦しみはカタブイ(=遠い土砂降り)だと語り、アメリカに奪われ基地にされた土地をいつか取り返そうと政治家を志す。
1995年。23年経っても何もできない自分と、変わらぬ沖縄の状況。そして少女暴行事件をきっかけにひとつになった沖縄を目の当たりにした杉浦は、今度こそ沖縄、そして日本が変わる日が来ると信じて沖縄を去った。
2025年の沖縄。戦後80年。75歳になった杉浦が沖縄を訪れる。
1972年から始まった50年以上にわたる物語の完結編。