心平、

公開予定日
2024年10月26日(土)
作品情報
2023年/日本/105分
スタッフ
監督:山城達郎
出演
出演:奥野瑛太/芦原優愛/下元史朗
公式サイト
https://shinpei.jp/
【舞台挨拶2日間開催】
10/26(土) 、10/27(日)13:00の回上映終了後
ゲスト:山城達郎監督

Introduction

社会に馴染めない兄と、未来を諦めた父。そして、家にしばられる妹。そんな三人が踏み出す小さな一歩を描く。

ある日突然、平穏な日常を一変させた東日本大震災。地震と津波だけでなく、原発事故により多くの人が家や仕事を失い、福島の地を去っていった。これはその3年後、深い傷跡の残る福島で、余波の中を生きるある家族の物語――。

メガホンを取ったのは、これまで助監督として数多くの作品に携わり、2022年公開『ダラダラ』で長編映画監督デビューを果たした山城達郎。2014年に竹浪春花が書いた脚本を気に入り長年温めていた企画が、日本芸術文化振興会の若手映画監督支援に選出されたことで実現。厳しい現実をしなやかに生きる家族の姿を、幻想的な表現も交えつつ現実味のある手触りで描き出した。

主人公の心平役に抜擢されたのは奥野瑛太。
数々の映画・ドラマで研鑽を積み、本年だけでも『バジーノイズ』、『湖の女たち』、『碁盤斬り』など、次々と話題作に出演する演技派俳優だ。奥野は軽度の知的障害者という役柄を演じるにあたり、監督と共に専門家へのリサーチを行い、慎重に「心平」という血の通った人物を作り上げていった。

心平を自立させることに熱心な妹、いちごを演じたのは、『ダラダラ』でも存在感のある演技を披露した芦原優愛。
そして彼らの父親、一平役には『なん・なんだ』(22年)で主演を務めた下元史朗。
実力派が集い、世界の片隅で機能不全に陥る家族を見事に体現した。

 

Story

世界から置いてきぼりをくらったような日本のすみっこ。
雑草だらけの田んぼに空っぽの家、小さな天文台と海、それに原発。
たったそれだけが私たちの世界だった2014年の夏。
捨てられたようなこの町で、心平はグルグルグルと歩きまわる。

福島のある小さな村に住む心平は、幼い頃から通っている天文台で働く妹と、兼業農家の父を手伝いながら暮らしていたが3年前に起きた原発事故によって農業が出来なくなってしまった。
以来、職を転々としてきた心平は、今は無職である。

父・一平は、そんな心平に軽度の知的障害があることに向き合えないでいる。小遣いをやるだけで、息子の未来のことを諦めている一平は、不本意な自分自身のことも酒でごまかしていた。
妹・いちごは、そんな呑んだくれの父と働かない兄のために家事をする日々に、ウンザリしている。母は、自分を産んですぐに家を出ていったきり、帰ってこなかったという。私たちは捨てられたのだ。と、いちごは、全部を恨んでいる。


上映スケジュール

10/26(土)~10/27(日)
13:00(~14:52)
上映後に舞台挨拶あり
ゲスト:山城達郎監督

10/28(月)~10/31(木)
17:25(~19:17)

【上映最終日】
11/1(金)
17:10(~19:02)