introduction
70年代末から80年代の社会主義体制時代のポーランドで製作された、ポーランド映画最大の秘密とも言える衝撃の暗黒SF4作。戒厳令が敷かれた状況下、厳しい検閲を潜り抜けて生み出された驚異的な作品群。監督は常にポーランド当局と衝突、目をつけられてきたディストピアSFの先駆者ピョトル・シュルキン。強烈な風刺と超現実主義の極致ともいえる作風で腐敗した権力と官僚制のもとで生きる人間の悲惨な姿を映し、《全体主義からの脱出》というテーマを描く。シュルキン監督は「検閲は贈り物であり、明白なものを超えて寓話や隠喩を探すことを後押しした」と語っている。
当時、本国では一時上映禁止、シュルキンはヨーロッパ最大のSF・ファンタジー・ホラーの祭典ユーロコンの最優秀SF映画監督賞を受賞するも、作品は商業的にポーランド国外に知られることなく、監督は2018年に死亡。ほぼ全西側諸国の人々がその存在を知ることのなかった、おそるべき共産圏映画が日本初上陸を果たす。彼らはどこから来て、どこへ行くのか。決断、疑念、遭遇、決別──そして終焉。
これは、傾きかけ混沌とした現代に向け、過去から届いた世界の先行終了予告でもあり、人類への悲哀と愛情に溢れたメッセージでもあるだろう。ピョトル・シュルキン監督が見ていたものが見えたとき、一層大きな絶望に包まれることになる。
上映作品▼
『ゴーレム』
https://sakura-zaka.com/?movie_info=movie_info-207906
『宇宙戦争 次の世紀』
https://sakura-zaka.com/?movie_info=movie_info-207916
『オビ・オバ 文明の終わり』
https://sakura-zaka.com/?movie_info=movie_info-207926
『ガガ 英雄たちに栄光あれ』
https://sakura-zaka.com/?movie_info=movie_info-207936



