倭文(しづり) 旅するカジの木

公開予定日
2024年10月26日(土)
作品情報
2024年/日本/119分
スタッフ
監督:北村皆雄
公式サイト
https://shizuri-movie.com/
【舞台挨拶開催決定】

・日時:10/26(土) 15:30の回上映後
・ゲスト:北村皆雄監督

この回のチケットをご購入のお客様みなさまご覧できます。
※招待券使用不可

イントロダクション

北村皆雄監督が〈衣服〉の始源を求めて遥か海上の道を遡り
台湾・インドネシア・パプアニューギニアへ

日本神話に現れる幻の織物〈倭文(しづり)〉。その白さは光の象徴とされ、邪悪なものを祓い、身体を護る神聖な力を持っていた。

〈倭文〉の力の源はどこにあったのか。

謎を解く鍵は、衣服の始源を担った「カジの木」が握る。中国南部を原産とするその木のルーツを遡り、台湾、インドネシアのスラウェシ島、南太平洋パプアニューギニアへ。さらに日本各地に倭文の痕跡を求めると、古代国家の重要な謎が明らかになっていく。

現代の織物作家たちは〈倭文〉の創造的復元に挑む。
古代の日本人が衣服に込めた力を探る知的好奇心に溢れたドキュメンタリー。

映像民俗学を標榜する北村皆雄監督が5年の歳月をかけて完成。大駱駝艦を主宰する麿赤兒とアーティストのコムアイが謎めいた日本神話を再現する重要なシーンに登場。モデルの冨永愛が〈語り〉を務めた。作中の文字デザインとポスターヴィジュアルをグラフィックデザインの巨匠・杉浦康平と新保韻香が手がける。

 

ストーリー

ある神話

天上界から遣わされた二柱の武神は、地上の邪悪な神、草木、石の類のものをみな平定した。
征伐できなかったのは星の神だけだった。
それで織物の神〈倭文〉を派遣すると服従した。

「日本書紀」より

名だたる武神が勝てなかった星の神を織物の神 倭文神が従わせる。
なぜ織物の神が勝つのか。
星の神を従わせる力とは何か。
倭文とはどんな織物なのだろうか。

 

旅するカジの木

日本人に忘れられようとしている木がある。
その木は、木綿(コットン)が普及するまでは、最良の衣料となる繊維植物だった。
カジの木。中国南部が原産地とされる。
数千年前、〈海の民〉オーストロネシアンが、台湾を玄関口にして、東南アジアや南太平洋の島々へ拡散していったとき、舟に乗せて運んだ。
カジの木の樹皮が〈衣〉として今も使われているパプアニューギニア、インドネシアのスラウェシ島を訪ね、〈衣〉とは何かを問う。

倭文は光 暗い世界の邪気を祓う

カジの木を携えた流れは日本にもやってきた。
縄文や弥生時代の遺跡で、カジの木の種子が発見されている。
『日本書紀』や『万葉集』にカジの木の樹皮を糸にして織られた幻の織物〈倭文〉が登場する。
しかし、現物は残っておらず、その実態は謎に満ちている。
カジの木の糸の白さは光の象徴。
光の糸を織った布として、〈倭文〉は神聖な祈りの対象であった。

それぞれの倭文

現代の織りを担う4人、山口源兵衛(帯匠)、石川文江(楮布織)、西川はるえ(染織家)、妹尾直子(紙布・樹皮布)らが、3年がかりでカジの木の樹皮を使い〈倭文〉の創造的復元に取り組む。 それは過去の復元ではなく、新しく現代に通用する〈倭文〉の創造だ。

武神にも〈倭文神〉とはなんだったのか?
第一線織物作家たちが、日本神話められたからなる


上映スケジュール

10/26(土)
15:30(~17:36)
上映後、舞台挨拶あり
ゲスト:北村皆雄監督

10/27(日)
18:40(~20:46)

10/28(月)~10/31(木)
10:10(~12:16)

【上映最終日】
11/1(金)
12:30(~14:36)