『二つの祖国で』試写会の感想

旧正月ですね〜、
新年あけましておめでとうございます!!
さてさて桜坂劇場では『二つの祖国で 日系陸軍情報部』の上映が始まっています。

本作は、すずきじゅんいち監督による、太平洋戦争時、日米両国で差別された日系2世たちの歴史をひも解くドキュメンタリー映画です。
米国陸軍の秘密情報機関「MIS(ミリタリーインテリジェンスサービス)」の中心メンバーだった日系2世の元兵士たちの証言をもとに、太平洋戦争時の米国側の極秘情報も取り上げて描いていきます。米国籍をもちながらも人種差別を受けていた日系2世たちは、それでも自身の祖国である米国のため、両親の祖国・日本との戦争を受け入れました。長く沈黙していた80人近い元兵士にインタビューを敢行し、2つの祖国への思いを聞いていきます。「東洋宮武が覗いた時代」(2008)、「442日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍」(2010)で第2次世界大戦時の日系人たちの歴史を追ってきたすずきじゅんいち監督の、日系史映画3部作の最終作となっています。
映画をご覧になったみなさんはどんな風に感じたのでしょうか。
◯この映画で今まで知らなかったことがよく分かった。
◯日系二世、帰米の人たちの苦労と苦悩に心が痛み、またその人たちに働きによって多くの沖縄の人や日本の人が救われたことに敬意を覚えました。
◯戦争の語り方は、あの戦争をどう記録するかで違ってくると思うし、様々な語り方があると思います。確かに二つの祖国で苦悩する姿は描かれていたけれど、その二世たちを苦悩させている国の姿、冷徹さをもっと描けなかったのかとも思う。
◯新しく知ることも多く、大変勉強になり、また楽しみました。おじいちゃんたちの顔、語りを引き込まれるようにみました。
◯日系兵のことは知っているつもりでいましたが、ひとりひとりの語りによって見聞きすると、彼らそれぞれの物語がすっとはいっていくように感じました。
◯兵士の戦争と民間人の戦争は全くちがうというお話がありましたが、戦争がひとりの人にどのような影響をもたらすのか、それぞれの人に注目していく事の大事さをあらためて感じました。
◯傷になっている出来事について語る方の姿が印象的でした。
◯戦争体験を語り継ぎ、記録として残していくことの大切さを、改めて痛感しました。
◯ダニエルイノウエ氏がいまだにことあるごとに「人には言えないことを経験した」といいつづけ、ついに墓場まで持っていってしまった「幻の体験談」についても、想いをはせました。
◯80代後半から90代の人たちにしっかり話を聞いてくれたこの映画に感謝したい。沖縄でも、今こそ戦争体験世代の証言を、記録に残すべく、様々な形で努力が必要と感じられた。
◯実在の方々の言葉の重さにしってたはず、見たはず、聞いたはず、その、どれでもない、真実の痛み、深さに改めて理解を深めることができました。
◯大正7年うまれの私の父も戦争に行って、お腹に傷をつくってましたけど、91才で亡くなるまで、ただの一言も戦争のことを言わずじまいでした。ただの一言も、この2つの心の揺れ、正義とは、誰の為の何の為の正義なのか、ふたつの正義に胸がつぶれる思いでした。
この『二つの祖国で』の試写会の後、来沖しているすずきじゅんいち監督と、来週公開予定の『ラブ沖縄』の藤本監督がトークショーをされました。
沖縄を舞台にした作品や沖縄の歴史に関わる作品を世に送り出しているすずきじゅんいち監督と、沖縄の問題を撮り続けている藤本幸久監督という沖縄に大変ゆかりの深いお二人の監督のお話は大変興味深く、いらっしゃった方々は熱心に耳を傾けていました。
上映スケジュールはこちらです。
それではみなさん、桜坂劇場でお会いしましょう!


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